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2023 

 

皮膚で見る MARUEIDO JAPAN/ 東京 

The Eyes of the Skin  MARUEIDO JAPAN, Tokyo

 

中之条ビエンナーレ 2023  コスモグラフィア -見えない土地を辿る- 旧五反田小学校/ 中之条町/ 群馬 

NAKANOJO BIENNALE 2023 Cosmographia -Tracing the Invisible Land-  Former Gotanda school, Nakanojo town, Gunma, Japan

シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画 横山大観、杉山寧から現代の作家まで ポーラ美術館/ 箱根/ 神奈川 

Shin Japanese Painting: Revolutionary Nihonga Pola Museum of Art, Hakone, Kanagawa, Japan

8月18日水ようび 朝ごはんパンと野さい 8月19日木よう日 朝 パンやさい ひる 8月20日金よう日ようび 朝 月土よう土よう19  朝 6時33分34分 パンとやさい ひる 肉やさいかぼちゃ よる なつとう 祖母の周囲に、彼女の直筆のメモが書かれた紙片を見つけるようになった。 メモ用紙、卓上カレンダーの裏、封筒の端っこ、トイレットペーパーの芯。 あまりにも紙を探し求める祖母に1冊のノートを渡すと、祖母は食卓に座るたびにそこにメモを取るようになった。 転んで腰を痛めた祖母は、じわりじわりと出来ていたことが出来なくなっていった。 スーパーに買い物に行くこと、料理を作ること、テレビを見ること、ラジオをつけること、電話をかけること。 新型コロナウイルスの流行も重なって、よく祖母の家に顔を出していたご近所さんと会話をすることも無くなってしまった。 朝昼夜の認識が曖昧になり、カレンダーも読めなくなった祖母は、食事をするたびに、今日が何日で何曜日なのかを私に聞いてきた。携帯を見て教えてあげると、祖母はそれをその時に食べたものなどと一緒にノートに記した。何度も以前のメモを確認して、場合によっては同じ内容を繰り返し書き記していたのは、流れていく時間の中に浮かぶ泡のような今を、あるいは自分自身という存在ををどうにかして掴まえようとしていたのかもしれない。 「最近どう?」と尋ねると「夢の中が楽しくって幸せなのよ」と答える祖母は、もうメモを残さない。 今に過去も夢も交ざりあう中で、彼女は日々自由な漂流を楽しんでいる。 2023年6月 半澤友美

コミッションワーク/ ザ リッツカールトン 福/ 福岡

Commision Works, The Ritz-Carlton, Fukuoka, Japan