この作品は、空間の内側と外側を行き来した植物繊維の痕跡が造形となり空間を形成している。紙料液を金属網に流し、繊維を絡め制作した。ミクロの視点から見ると、絡み現れる和紙自体、空間を含みながら繊維が交わることで形成され、それによって見えてくる形も空間を持つ。
 境界とは二つの相対する物を隔てるものであり、それを繋ぐ媒介でもある。この作品を通して、不確定な境界に内在する空間、あるいは間、空白を見つめたい。

 

To make the material used in the works entered in this exhibition, the fluid containing paper materials was poured into a metal mesh, making fibers tangled. Washi is usually formed with loosely tangled fibers. With the metal mesh, looser tangles of fibers were made, leaving the trace of flow in and out of the mesh with thickness.

 The boundary between two opposite sides serves as both the separation and the interface. I will further pursue “the true nature of blank” intrinsic to the uncertain boundary through my artistic activity.

新進芸術家選抜展 FAUSS / FINE ART UNIVERSITY SELECTION × SELECTION

Upcoming Artist Selection FAUSS FINE ART UNIVERSITY SELECTION × SELECTION

2018

http://fineart-univ.jp/fauss/

 

Some rooms  2018/楮、麻、金属、顔料/h150cm
Some rooms  2018/Kozo,Hemp,Metal,Pigment/h150cm

 金属網で人体の大きさを意識した内側に空間のある部屋(あるいは容器)のような形を成形し、楮の繊維(和紙の原料)を流し制作した作品である。金属網に楮の繊維を流すと、線に繊維が絡まり積もる。それが乾燥することで曖昧だったものが物質感のある立体に変化する。
 人(私)は外からの様々な影響、働きかけによって、作り上げられていく。私たちが見ることが出来るのは、そうやって作り上げられてきた外側と内側を持つ境界、あるいは媒介であり、それを表現した作品である。
 境界を通じて感じるということは、映像や写真がものを見る媒体として常になっている私たち世代にとって生きるためのサバイバル術であり、ものとの向き合い方であるような気がしている。それゆえに希薄にもなりつつある、見ることの出来ないものを見る感覚、あるいは本質を感じる力を、境界や媒体に着目し、それらを探求することで呼び起こしていきたい。

 

White and Others  2017/楮、麻、金属、顔料/h180cm×40×d30cm
White and Others  2017/Kozo,Hemp,Metal,Pigment/h150cm×40×30cm

 

無題  2017/楮、麻、金属、顔料/h70cm×w10×d10cm
New surface  2017/Kozo,Hemp,Metal,Pigment/h70cm×w10×d10cm

 

アーティストトーク

​©︎ 2018 Tomomi Hanzawa

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​半澤友美

tomomi hanzawa